2019-09-03

    どんなに優れた探偵であっても、調査の成功率が100パーセントという人はいません。もしいたとしたら、その探偵の所に来る依頼人が調査を成功させるまで何度も繰り返し調査を依頼した場合だけです。

     

    なぜなら調査は人を相手にしているので、100パーセントということが言えないためです。90パーセント以上の成功率であれば、腕のいい探偵といえるでしょう。

     

    ですが、調査の成功、調査の失敗は、何を持って判断するのでしょうか?

     

    人探しの依頼であれば、依頼人が求めている人を見つけられれば成功で、見つけられなければ失敗。見つけた人と依頼人が直接会うことがなかったとしても(見つけた人が会うのを拒否した場合)、調査自体は成功扱いになります。

     

    ただ、信用調査や浮気調査の場合は、探偵が見つけてきた内容に依頼人が納得しなければ、依頼人としては調査が失敗したと感じることもあります。

     

    そこに、探偵が思う調査失敗ケースと、依頼人が思う調査失敗ケースの違いが生まれるのです。

     

    依頼人が思う調査失敗のケース

    信用調査の場合

    ・対象者の悪い部分を探偵が報告してこなかった

     

    ⇒依頼人は対象者が絶対にクロだと思い込んでいるため、本当はシロだったとしても納得ができず、探偵の腕が悪いせいだと言ってくる

     

    浮気調査の場合

    ・対象者の浮気現場を探偵が報告してこなかった場合

     

    ⇒対象者が浮気をしていないから探偵が証拠を見つけられなかったという可能性を信じず、探偵の腕が悪いから浮気の証拠を見つけられないんだと言ってくる

     

    ということがあります。

     

    確かに、上記の場合、本当に対象者がシロの場合もありますが、探偵の腕が悪いせいで証拠が見つけられなかった可能性も否めません。

     

    ただ、探偵によっては依頼人が納得できるように、シロである証拠もきちんと報告書に書いてくれる人もいます。それでも納得できない、依頼人もいますが……。

     

    それでは、今度は探偵が思う調査失敗のケースを見てみましょう。依頼人からの視点とは、また違うものになっています。

     

    探偵が思う調査失敗のケース

    信用調査も浮気調査もどちらも同じ

    ・尾行をしていることがばれた

     

    ⇒新人の調査員やあまり腕の良くない探偵がやりがちなことなのですが、対象者に不用意に近づいてしまい、対象者に不審がられた挙句に、尾行がばれることがあります。

     

    一度尾行がばれてしまうと、対象者は誰が依頼をしたのかも勘づきますし、それ以降は尾行を巻こうとして来るため、その後にどんなベテランの調査員が尾行をしても調査を続行することが難しくなります。

     

    対象者のことを調べることができなくなってしまうので、調査失敗と探偵側は判断します。

     

    ・探偵を雇ったことを依頼人が対象者に伝えてしまう

     

    ⇒このケースは、意外と多いのが現状です。まさか依頼人自身がバラしてしまうなんてと思うかもしれませんが、同じ家に住んでいる人を調査してもらっている場合、どうしても普段とは違う行動を取ってしまいがちなのが人間です。

     

    対象者に対して優しくなったり、最近対象者の周りで不自然なことはないのかということを聞いてみたり、対象者のことをじっと見つめてみたり……。

     

    依頼人の行動を不自然に思った対象者は、普段よりも警戒心が強くなります。そんなときに、見慣れない人が自分の後ろにいることに気づいたら、対象者は探偵を雇ったのではないかと勘づく可能性も高くなるというわけです。

     

    また、依頼人が対象者ではなくとも、他の人に「今、探偵を雇っているの」と漏らしてしまうこともあります。調査が終わってからであれば問題はありませんが、調査中にそのことを誰かに言ってしまうと、その話が広まって、対象者の耳に入る可能性もあります。

     

    そうなってしまうと、対象者は調査が行われている最中は細心の注意を払うようになり、依頼人が求めている結果を探偵が見つけられなくなることも。

     

    ただ、調査不可となるだけなら、まだいいのですが、依頼人が探偵を雇っているということが対象者にバレると、別のリスクも高まります。

     

    例えば浮気調査を依頼していた場合、証拠をそろえてから離婚調停に持ち込もうと思っていたのに、先に相手から離婚を言われてしまう可能性もあります。

     

    依頼人は浮気の証拠を掴んでいない状態ですので、どんなに調停で対象者の浮気を訴えても認めてもらえず、慰謝料を取れないまま離婚が成立するということもありました。

     

    また依頼人は浮気の証拠をそろえて、対象者に浮気をやめてほしいと思っていただけだった場合でも、対象者は依頼人のその気持ちを知らないので、先に離婚の話を持ち掛けてくるということもあります。

     

    さらにひどい結果としては、依頼人が対象者に探偵をつけたのを知られたことによって、家庭内暴力に発展したこともありました。

     

    普段は優しい対象者であっても、依頼人の行動次第では豹変する可能性もあるので、「うちの人は大丈夫」ということはありません。

     

    どの結果も、依頼人が望んでいた結果ではないはずです。そのため、調査が完全に終わるまでは、対象者に対してはもちろん、身近な人にも「探偵を雇っている」ということを話さないのがベターです。

     

    しかも、探偵に非があって、調査が失敗したわけではないので、この場合は探偵側に対しても正規の金額を支払うことになってしまいます。

     

    ここまで話したことで、依頼人が思う調査失敗と探偵が思う調査失敗の違いがわかったでしょうか。

     

    整理すると、

    依頼人が思う調査失敗⇒自分が欲しい結果が得られなかったとき

    探偵が思う調査失敗⇒調査が対象者にばれたとき

    ※信用調査、浮気調査などの場合

     

    ということです。

     

    少し話はそれますが、探偵事務所や興信所のホームページに、「調査失敗の場合は費用は0円」と書かれていることがあります。

     

    これはもちろん、依頼人が思う調査失敗のケースのことをさしているわけではなく、探偵が思う調査失敗のケースのことで探偵に非がある場合のことをさしています。

     

    ですが、探偵に非があるのにも関わらず、費用を0円で済ませようとしているのも少し不思議な気もします。

     

    これから探偵に調査を依頼する人は、契約を結ぶ前に調査失敗のケースについて、とことん探偵と話をつめていった方が、後々の自分のためになるのではないでしょうか。

     

    東京都調査業協会

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