2019-10-04

    探偵事務所を探しているとき、探偵社のHPに「弁護士と提携」という言葉が書かれているのを見かけることがあります。

     

    少し前から、弁護士と提携という文字が頻繁に使われるようになりました。ですが、探偵に依頼をしたことがない人にとって、もしかしたら一瞬首をかしげることかもしれませんね。

     

    一般的なイメージとして、弁護士は困っている人を法にのっとって救ってくれる人で、クリーンな存在。それに対して探偵は、同じく困っている人を救ってくれる人ですが、後ろ暗い存在ではないでしょうか。

     

    同じように、「困っている人を救う職業」で、気軽にお願いするというイメージもありませんが、弁護士に依頼をしたことは(ぎりぎり)言えるのに、探偵に依頼をしたことは言いづらいという側面があります。

     

    そんな、ある意味対称的な職業の探偵と弁護士が提携しているというというのはどういうことでしょうか?

     

    昔から探偵自身に興味があったり、探偵に依頼をしようかと悩んでいたりする人にとっては、当たり前のように見る「弁護士と提携している探偵社」の文字ですが、やはり初めて見る人にとっては違和感のあるものだと思います。

     

    でも、違和感はあったとしても、「弁護士と提携している探偵社」と「ただの探偵社」であれば、何となく前者の方が信用できる探偵のような気がしませんか?

     

    弁護士と探偵が提携していることは何の問題もありません。ですが、弁護士と提携しているからと言って、提携をしていない探偵社の方が信頼度が低いというわけでもありません。

     

    探偵事務所の信頼度を見るのであれば、弁護士がいるいないにかかわらず、やはり評判を探ってみたり、これまでに懲戒処分を受けていないかどうかを確認する必要があります。探偵だけではなく、弁護士もこれまで問題を起こしていないかを調べることができますので、弁護士と提携している探偵社に依頼をするかを迷っている時には、弁護士の情報も調べてみましょう。

     

    また、HPに提携をしていると書かれていなくても、実際に探偵と弁護士は密に関係しています。探偵と弁護士はお互いに足らない部分を補強し合える関係だからです。

     

    探偵は、証拠を集めることができますが、法的に相手を訴えたり、依頼人の替わりに法廷に立ったりすることができません。

     

    反対に弁護士は、相手を訴えたり、法廷に立ったりすることができますが、証拠を集めるのは、それほど得意ではありません。

     

    そのため、探偵事務所にくる依頼の中で一番多い浮気調査は、探偵と弁護士が手を組むことで相手から慰謝料を取れるような離婚裁判を依頼人がスムーズにしやすくなります。反対に、すでに相手から訴訟を起こされている時、無実の場合や相手も何かしら後ろ暗いことがあるとわかっている場合は、弁護士が探偵と手を組んでいることで確かな証拠集めをすることができ、依頼人にとって危険回避がしやすくなります。

     

    もちろん、探偵と弁護士をそれぞれ依頼人側で探して依頼することもできますし、依頼人が探さなくても弁護士に依頼をした案件を、弁護士側が証拠集めのために探偵に依頼をするということもあります。

     

    探偵業界を知らない人からすると、「どうして探偵と弁護士が?」と思うかもしれませんが、意外と普通につながっているものです。

     

    そのためホームページに「弁護士と提携している探偵」という言葉があるというだけで、それを安心材料にするのは違う話だということです。

     

    ただ気を付けてほしいのは、ホームページに「弁護士費用も安くする探偵事務所」というようなことが書かれている探偵事務所です。

     

    探偵が弁護士から紹介料をもらって、その弁護士を依頼人に紹介するのは違法とされています。金銭が発生しない状態で、弁護士を紹介することには問題はないのですが、外から見た時には分からない部分ですので、グレーゾーンだったりします。

     

    ホームページに弁護士のことが書かれていなくても、探偵に依頼をした後で、探偵から「知り合いに、腕のいい弁護士がいて」という風に紹介される場合も同じです。

     

    探偵と弁護士は密接な関係にあるため、一緒に仕事をすることがありますが、紹介料を取って依頼人を囲い込むことはNGな行為のため、近いようで遠い、遠いようで近いというのが正直な関係性でしょう。

     

    そして、もっと厄介なのが悪徳探偵と組む悪徳弁護士のペアです。

     

    彼らは、「弁護士」という言葉の重みを知っているので、それを活用しています。

     

    初めにも書きましたが、探偵業界を知らない一般の人からすると、探偵というのは悪いイメージがあるものの、頼れるところが探偵しかいないという思いでネットで探偵を探している時に、クリーンなイメージのある「弁護士」の文字があると、それだけで安心してしまう場合があります。

     

    しかも依頼をする人は、大抵が切羽詰まった状況ですので、「なんかおかしいな」という小さな疑問を無視してしまうことも。

     

    悪徳探偵や悪徳弁護士は、依頼人の焦っているところや弱みに付け込んでくるため、あっという間に双方に多額の金額で契約している……というケースも実際にあります。

     

    そういう悪徳商法をしている人たちの取り締まりは行われていますが、残念なことに次から次へと出てきてしまうため、取り締まり切れていないのが現状です。それだけ、一般の人が騙されやすいからなのかもしれません。

     

    ただ、勘違いをしてほしくないのが、「弁護士と提携をしている探偵」はイコール「怪しい探偵」というわけではありませんし、「弁護士と提携をしている探偵」はイコール「安心できる探偵」というわけでもありません。

     

    弁護士が「いる」「いない」にかかわらず、無料相談でのメールや電話、直接会話をした時の探偵の様子や、事務所の様子などで「信頼できる探偵」かを判断するようにしてください。

     

    分かりづらいかもしれませんが、やはり人を騙そうとしている人たちは、予想外の質問に弱いところがありますし、どこか嘘くさい雰囲気もあります。すぐに調べてほしいからと言って、知り合いの紹介でもない限り即決で探偵事務所を決めることだけはやめたほうがいいでしょう。

     

    何社かの探偵に会っていれば、おのずと信頼できる探偵が誰なのかがわかってきますよ。

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