2023-10-17

    探偵事務所のHPを見ると、無料相談という言葉が書かれていることがあります。ですがこれは、どこまでの内容を無料と言っているのかと、気になりませんか? それに、どこまでの話をしていいのかもわかりません。無料相談で話したことに対しては、守秘義務が存在しているのかも不透明だからです。

     

    都合のいい解釈をすれば、調査をせずに相談に乗ってもらうだけだったら無料で、さらに依頼をした時と同じく守秘義務があるんだろうな、というものです。

     

    大体はその解釈で合っているかもしれませんが、調査をせずに相談に乗ってもらうというのは、どういうことでしょうか。探偵はカウンセラーではないので、依頼人の話を聞いて、それに対して自分の意見を言ったり、依頼人の心が楽になるような言葉を言ったりするものではありません。もちろん、気分を逆なでするようなことを言うわけではありませんが、探偵は調査のプロであり、カウンセラーではないので、その辺りの線引きをしておく必要があるということです。

     

    では、実際には「無料相談」はどういったことを話し、どこまでしてくれるのかというと、基本的には依頼人側が相談内容の概要を話し、それを探偵側が調査できるかどうかを見極める、というところまでです。つまり無料相談は、調査の依頼ができるかどうかの相談ができるということを指しています。

     

    これは探偵事務所ではなくても、どこの業界でも同じでしょう。仕事をしてもらえるかどうかの相談をするだけで、お金をとるところは限られています。ほとんどの場所は無料です。探偵事務所も、無料相談と書いているところも、書いていないところも無料で行っています。ただ「無料」と書いているほうがインパクトがあり、無料なら相談をしてみようかなと思わせることができるので書いているだけです。

     

    探偵業界のことを知っている人が探偵事務所に来て依頼をするわけではないので、もしかしたら依頼ができるかどうかを相談するだけでも、お金をとられるかもしれません。そういった不安を抱えている人であれば、「無料相談」という言葉はわかりやすいのでありがたいことです。

     

    しかし「無料相談」が、まさか依頼できるかどうかの相談のことを指しているとは思っておらず、依頼したいことを相談して、軽い問題だったらアドバイスをしてくれるものだと勘違いしている人もいます。

     

    確かに、依頼内容によっては、簡単なものもあるでしょう。現地に調査に行かなくても、解決できるものもあるかもしれません。ですがだからと言って、そういうものが無料になることはあり得ません。また、「軽い問題だったらアドバイスをしてくれる」というのも、探偵が何なのかを理解できていない言葉です。

     

    先にも書きましたが、探偵は調査のプロであり、カウンセラーではありませんし、アドバイザーでもありません。そのため、もし相談内容が、「こんなことがあって困っているんです」という場合は、「ではこういう調査はいかがでしょうか?」という風にしか返答ができません。もちろん、相談をしている方に契約をしてほしいという気持ちから、「それは大変ですね。これまでよく我慢しましたね」というように、相手をいたわるような言葉をかけることはあります。ですが、カウンセラーだからこういう言葉を言っているのではなく、ドライに言えば営業トークの一つです。

     

    探偵事務所ではどんなことをしてくれるのかということを具体的に言うとしたら、調査をしてくれるところですが、抽象的に言うなら真実を暴くところです。悩み事を持っている人の悩みを、さらに色濃くしてしまう場合もあります。探偵が行うことは、真実を明らかにすることですので、不透明のままでいたいというのが要望であれば、探偵事務所ではなくカウンセリングを受ける方があっているかもしれません。

     

    話がそれてきたので、元に戻しましょう。

     

    無料相談は、どこまでが無料かについてですが、確かに依頼ができるかどうかの相談を指していますが、もう一つ無料になる場合もあります。それは、探偵に依頼をしたいと思って話すと、探偵が契約書と見積書を作ってくれます。契約書には規約についてと、どういった調査をするのかが書かれています。見積書は、現段階でこれぐらいかかりそうだという概算の調査料金が書かれています。

     

    これを作るには、相談者には依頼をしたいと思っていることのすべてを話してもらう必要があります。契約書を結んだあとで、内容が変わってしまえば、見積も変わりますし、調査をする内容も変わるからです。

     

    そうして、ちゃんと話を聞いて作られた契約書と見積書を依頼人が見て、調査内容か調査料金のどちらかか両方とが問題があれば、契約は成立しません。そうすると、どれだけ探偵側の時間を使っていたとしても、お金はかかりません。無料相談のうちに入ります。

     

    ですが、これを無料相談と言えるのかというと、そこは微妙なところかもしれません。無料なのは、当たり前なのでは?と感じてしまう人もいるからです。

     

    そのため、実は「無料相談」という言葉があまり使われなくなりました。もし使う場合は、契約前までであれば無料という風に、ホームページなどで「無料相談」という言葉を見た人が勘違いをしないようにするという流れになっています。

     

    とはいえ、見積をするだけでもお金をとる業界が全くないというわけではないので、見積をするまでは無料ということを、伝えておく必要が全くないかと言えばそうではないというところもあるので、難しいものです。

     

    こういった勘違いをしないためにも、探偵はカウンセラーやアドバイザーではなく調査のプロということを理解し、契約をするまでは無料で話ができるところというふうに知っておくと、変な誤解を生まずに済むのではないかと思います。

     

    探偵業界だけではなく、他の業界もそうなのですが、その業過ならではの常識というものが、どうしてもあるので、どんなに切羽詰まった状態であっても、少しぐらいは依頼をする業界のことを調べてから相談をするのがいいかもしれません。もしくは、当協会のように、業界を知っている人に相談をするのも一つの手ですよ。

     

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