2025-05-20

    探偵事務所のホームページを見ていると、「○○調査を引き受けます」ということが書かれていたり、「○○工作を引き受けます」と書かれていたりすることがあります。

     

    ○○調査は、例えば浮気調査や行方調査などですが、こちらは全ての探偵事務所のホームページに書かれている言葉です。ですが、「〇〇工作」は、一部の探偵事務所のホームページにしか書かれていません。

     

    「〇〇工作」でよくあるのが、別れさせ工作、恋愛工作、出会い工作というものです。恋愛工作が、別れさせ工作と出会い工作に含まれていることもあります。

     

    例えば、AさんはBさんの事を好きになったものの、Bさんには奥さんがいたので、愛人の座は狙えますが正妻の座は狙いづらいところがありました。そこで、別れさせ工作を依頼し、Bさん夫婦を別れさせ、バツイチになったBさんに近づき、ちゃっかりBさんの再婚相手になるというもの。

     

    また反対にこういうのもあります。Cさんは既婚者ですが、新入社員のDさんに一目惚れ。Dさんに言い寄ってみたものの、Dさんに「既婚者とは付き合えない」と言われたため、Cさんは妻と別れることを決意。しかし、妻は家庭的で何も非がないため、断られれば離婚できませんし、自分が他の女性と付き合いたいから離婚をしたい、では慰謝料の問題も世間体の問題もあります。そこで、別れさせ工作を依頼し、妻に男性の工作員をあてがい、不倫の証拠を取り、離婚に踏み切るというのもあります。

     

    出会い工作の場合は例えばこういうのがあります。Eさんがいつも同じ電車に乗るFさんに片想い。ですが、知らない人が急に声をかけたら、Fさんも驚いてしまいますし、そもそもEさんも自分から声をかける勇気がありません。そこで、出会い工作を依頼します。すると工作員が、EさんとFさんを、Eさんが望むような形で出会いを起こさせるというものです。

     

    これを読んで、「へー、いいじゃん」って思いませんでしたか?

     

    確かに合法的にこういったことをしてくれるのであれば、こういったサービスを受けたいという人も沢山いるでしょう。ですが、これらは合法ではない確率が非常に高いものです。

     

    そもそも「○○工作」を行うのは、探偵ではありません。工作員です。「工作員」と聞くと、ちょっと引っかかりを覚えませんか?

     

    工作員には探偵よりも、もっと悪いイメージがあるのではないでしょうか。その感覚は間違ってはいません。探偵がしていることも相手にバレてはいけないことではありますが、工作員がしていることが相手にバレると大問題です。

     

    そもそも探偵は工作をしません。探偵は調査のプロですので、調査員が調査を行い、その結果を伝えるというのが、探偵に調査を依頼した時の流れです。

     

    ですが、工作員を使う場合は、依頼をすると工作員が工作を行います。今回は恋愛系の工作しか伝えてはいませんが、恋愛系の工作の場合は対象者を誘惑することがあります。嘘の証拠を手に入れるために、工作をするのですから、冷静に考えれば、これは合法的ではありません。

     

    探偵は犯罪の手伝いをしませんが、工作は犯罪になっている可能性が非常に高く、工作員に依頼をした人も犯罪者になってしまいます。お金を払って依頼をしたのだから、自分の手は汚していないと思っているかもしれませんが、そんなわけはありません。

     

    ただ、探偵の調査員と工作員の区別がついていない人は多く、どちらも同じだと思っている人が多いのも事実です。依頼をする側も探偵業界に詳しい人ではないので、物語の中の探偵が様々なことをしているので、工作員まがいなことをするのも問題はないと思ってしまうのだと思います。

     

    ですがくりかえしますが、工作員は探偵ではありませんし、探偵事務所に犯罪の手助けをするような依頼を持ち込んだ場合、門前払いを食らいます。また依頼人が犯罪だと分からずに依頼に来た場合は、これは犯罪になるということを丁寧に説明します。

     

    たまにある例として、本人がストーカーだと認識しておらず、自分の彼女が行方不明になったので探してほしいというものです。異性を探す調査は危険をはらんでいる可能性があるため、最初から引き受けない探偵事務所もあります。ただ、引き受けてくれる探偵事務所があったとしても、行方調査の場合、依頼人が探してほしいと言っても、対象者が依頼人に会いたくないと言えば、探偵は依頼人に対象者の居場所を伝えません。そのことは依頼を受けた時にも依頼人にも話をしています。

     

    このように、探偵というのは依頼人に寄り添う部分もありますが、対象者の身の危険や感情を守るための行動をとる存在です。

     

    それに対して工作員はどうでしょうか?

     

    依頼料を支払えば、対象者が傷ついても関係がないというような行動をとります。そこに、探偵と工作員の違いがあるということです。

     

    残念ながら「○○工作を承ります」ということを堂々と謳っているところはあるのですが、犯罪者になりたくないのであれば、関わらないのが一番です。

     

    ですが、当然のことですが、探偵に調査の依頼をしても、それは犯罪にはならないので安心して下さい。探偵は依頼人を困らせるようなこともしません。

     

    こんな悩みを抱えているけど、どう解決したらいいのかもわからない、というようなアバウトな相談でも受け付けている探偵事務所はたくさんあります。相談者の話を聞きながら、その人の悩みを解決するには、探偵ではなく弁護士だったり、カウンセラーだったり、探偵ではない職業の方の場合は、その職業の方を紹介できることもあります。

     

    実際に紹介できる職業ではなかったとしても、その職業の人に「相談してみてはいかがですか?」ということは話させてもらっています。

     

    ですので一人で悩まずに、気軽に探偵事務所に相談をして下さい。抱えている問題を、どう探偵が解決するのかわからないという場合でも、探偵の方から提案をさせていただきます。

     

    また探偵事務所選びに迷った場合には、当協会のような探偵協会に相談をすると、最適で優良な探偵事務所をご紹介できるので、探偵協会もあわせて活用してみてください。

     

    探偵を名乗る、違法なことをしている事務所と出会ってしまった場合にも、探偵協会に相談いただければ対処できることがあるかもしれません。ですのでお気軽に相談して下さいね。

     

    東京都調査業協会

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