東京都調査業協会

探偵コラム

第2回:探偵の起源について

今回は、探偵の起源について記述してみます。

まずは、諸外国におけるものから見てみますと、一般的な記録に残っているものとして、最も古いのは、イギリスにおける「バウ街の捕手(とりて)」です。これは、1748年にロンドン市西部の自治区ウエストミンスター市の治安判事であるヘンリー・フィールディングが、彼の事務所をボウ街に設置し、1751年に直属の捕り手を置いたことが始まりとされています。

御存じのように、1825年にスコットランド・ヤードの名称で有名なロンドン警視庁設立されるまでイギリスでは警察制度がありませんでした。

「五年に一度、襲われるかどうか分らない警察に税金を払うのは御免だ」とのイギリス人気質によるものでした。
しかし、18世紀に入ると警察制度が不備のロンドンにヨーロッパ中の犯罪者が巣食うようになり治安が極度に悪化したので、「バウ街の捕手(とりて)」のようなものが必要になったのです。

もっとも、彼らは「The Bow Street Runners」と呼ばれ犯罪者に恐れられましたが、彼ら自身も捕手として働いていないときは、泥棒や強盗であったとも伝えられています。

アメリカでは、1841年頃民事探偵として後年のダン・アンド・ブラッドストリート社の前身であるマーカンタイルがシカゴで設立されたとの記録があります。リンカーン大統領が調査員として働いていた記録のあることでも有名です。
刑事探偵として有名なピンカートン社も1856年頃アラン・ピンカートンがシカゴで私立探偵社を設立し、後年に有名なピンカートン探偵社として発展しましたものです。また、ピンカートン社は現在の大統領システムであるSS(シークレット・サービス)の原型を考案したとしても知られています。

執筆者:榎本事務所 榎本 了仁

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