東京都調査業協会

探偵コラム

第20回:問題解決に必要なもの

探偵業を営んでいますと、御依頼者様から感謝の言葉を頂く事があります。
私達にとって、お役に立てたのだと実感し、この仕事を続けていてよかったと一番感じる時です。

以前、頂いたお仕事でこういったケースがありました。
御依頼者の従業員が交通事故で亡くなってしまい、御遺体を親元に帰してあげたい。しかし本人が身元を隠していた為、親族を探してほしいとの内容でした。
お亡くなりになった方は、所持品が少なく、手掛りが少なかった為、調査は難航しました。方々手を尽くしたのですが、力及ばず結局の所、頂いた調査期間の中でお探しする事は出来ませんでした。私共もそのままでは心残りでしたので、少しでも情報が集まればとインターネット上に情報公開し望みを残す事といたしました。

それから10年が経ち、1本の電話が入りました。なんと、親族の方から連絡があったのです。御遺体は御骨となってしまっておりましたが、御親族の元に帰る事ができました。
年月は掛かりましたが御依頼者にも御親族にもお役に立てる事ができ本当に良かったです。

この時、調査というのは、何がきっかけで解決するかわからない物であると実感いたしました。また、諦めない気持ちと、日々の地道な努力が大切であると考えさせられました。
今後も少しでも社会の役に立てるよう、諦めない気持ちと地道な努力で調査を行いたいと思います。それが我々探偵業の社会貢献に繋がるもとの信じております。

執筆者:株式会社 麻布リサーチ 菊池 秀美

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