東京都調査業協会

探偵コラム

第87回:《探偵》探し出したい人がいる!そんな時は探偵に依頼すべき?

「人探し」で探偵事務所にくる依頼人はいます。

一刻も早く探してほしいと言って慌てて探偵事務所に来る人、落ち着いた雰囲気で「探してくれませんか?」と探偵事務所に来る人、依頼人のタイプはそれぞれ違います。

では人探しでの調査料金はどれぐらいになるのかというと、浮気調査や信用調査よりも一概には言えないものです。

人を探す場合、日数、範囲、期間が依頼案件によって全く違います。

例えば、自分の子どもが失踪したので探してほしいという場合と、離れて暮らしていた自分の子どもからの連絡が途切れてしまったので探してほしいという場合、さらにはその子どもが成人しているのかいないのかによっても変わってきます。

成人していない自分の子どもが失踪したという場合は、事件に巻き込まれている可能性もあるため警察にも連絡をした方がいいでしょう。ただ、確実に事件に巻き込まれているという確証がないと真剣には探してくれないのが警察です。

探偵に頼むのが一番依頼人としては心強いかもしれません。

未成年のお子さんがいなくなってから何時間経っているのかにもよりますが、こういった場合、事件に巻き込まれているわけではない場合、探す範囲が狭くていいため探偵の経費を落とすことができます。

ただ、なるべく早く見つけた方がいい依頼ですので、同時に導入される探偵の数は多く、また依頼を受けてすぐに動き出さなくてはいけないため、調査員の手配に普段よりもお金がかかってしまう場合があります。

ですが短期間で探し出すため、長期での依頼よりかは安い金額になるでしょう。

長期間になりがちな人探しは、依頼人が探してほしい人の情報をほとんど持っていない場合です。

例えば、自分を生んでくれた母親に会ったことがないので探してほしいという依頼。依頼人自身が施設や育ての親のもとで育っており、施設も育ての親も依頼人の生みの親を全く知らなければ、情報は皆無と言っていいでしょう。

さらに、当時の母親の写真もなければ、探すことは困難です。それでも探してほしいと依頼されれば探偵は動きますが、100万円以上かかる可能性はあります。

依頼人が情報を持っていない状態でも、偶然すぐに育ての親を見つけることができれば、実際はそんなにかかることはありません。ですが、なかなか見つけることができず、北海道から沖縄まで探し、何か月も調査し続ける可能性もあります。

動員している探偵の数はそれほどいませんが、日数と移動距離がかさむため、高額にならざるを得ないのです。

調査をするにはやはり情報が必要です。

情報がある程度あるものとないものとでは、調査料金にも影響を与えてしまいます。

ですが、情報を持っているなら緊急の人探しではない場合、自分でも調べられるのではと思われる方もいますが、探偵は「調べることのプロ」です。一般の人と比べると、調べ方が全く違います。どうすれば情報が引き出せるのかも知っていますし、多方面に人脈があるため、結果を出せるのです。

ただし、人探しの依頼が来た時に、誰が来ても調査料金を出せばすべて依頼を受けるということはありません。

ここが他の調査とは違う部分です。

浮気調査であれば、探偵側が依頼を断ることはめったにありません。信用調査の場合は、差別につながること以外であれば依頼を断ることはありません。ですが、人探しは別です。

例えば「初恋の人を探してほしい」という依頼は、テレビなどのメディア関係からの依頼であれば受けることもあるかもしれませんが、一般の人からの依頼を受ける探偵はあまりいないでしょう。

テレビなどの番組で行われている「初恋の人探し」は見つけることができれば、番組を見ている人が芸能人の別の顔を見ることができるので楽しむことができたり、そういえば自分にも小学校の頃に初恋をしたなと思いをはせることができるので、コンテンツとしてはありです。

ですが、一般の人が「初恋の人を探す」というのは、どういう状況でしょうか?

もちろん「何をしているかなぁ」と思うのは自由ですが、連絡先も知らない初恋の人と当人はそれぞれ会っていない時間に自分の人生を歩み、それぞれの家族がある可能性だってあるでしょう。それなのに、「何をしているのかな?」という動機だけで探偵に安くはない調査料金を払ってまで探し出すというのは、あまり一般的な感覚とは言えません。

それなのに探偵に依頼に来るということは、探し出したい相手が「初恋の人」ではない可能性もあります。例えば、ストーカーをしている相手のことを調べたいだけだったり、借金の取り立てのために探しているだけだったり、何か恨みがあってそれを晴らすためだったり……。

では夫婦の場合はというと、依頼を受けることはありますが探偵側は警戒もしています。探してほしいと言われた人が、あえて依頼人から身を隠しているという場合もあるでしょう。DVをしている相手から逃げているという可能性もあるからです。

親が成人している子どもを探すという場合も、探偵側は警戒をしています。本当の親子ではなく、居場所を探している他人の可能性だってあるからです。

依頼人が怪しくなく、純粋に人探しを依頼された場合も、探偵は探される側を見つけた時に、その人に対して依頼人に所在地を教えてもいいかを聞いています。ここで許可が得られない場合は、探している人を見つけたとしても、依頼人にはどこにいるということは伝えません。

「人探し」という依頼は、他の依頼に比べると犯罪と絡んでいる可能性が非常に高いものでもあるため、探偵も警戒をしているのです。

依頼人がお金を出せば探偵はどんな依頼でも受けるというイメージを、ドラマや小説などで持っている人もいるのですが、しっかりと線引きをさせてもらっています。

探偵は後ろ暗いイメージはあっても、実際にはとてもクリーンな仕事をしており、法を犯す人の手助けはしていません。

探偵を探すためにネットで検索していると、悪徳探偵には騙されるなという言葉をよく見ますが、探偵側も依頼人は本当に一般の人なのかを見極めています。

人探しを依頼するときには、どうして依頼をしようとしているのかを明確にしてから探偵事務所に相談をすることをお勧めします。

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