東京都調査業協会

探偵コラム

第168回:《探偵》事前に確認!探偵事務所への適切な相談の仕方

探偵事務所に相談をする個人の多くは、新規の方です。
リピートで何度も依頼をするという人の割合はそう多くはありません。

それは別に、探偵事務所に問題があるわけではなく、探偵に何度も相談をすることがない、というのが要因となっています。

例えば、浮気調査を依頼した場合。結果が黒だったとしたら、依頼人はどういう行動に出るでしょうか?

半分ぐらいが離婚を選び、半分ぐらいがそのまま結婚したままにしたとすると、この時点で半分の人が、探偵に再度依頼をするということがなくなります。

そして結婚生活を継続するとした場合でも、浮気をした人は、次もまた浮気をしたら探偵に相談をするかもしれないという気持ちが残るので、浮気癖がついていない人であれば、浮気はしないでしょう。もちろん、5年、10年が過ぎれば、また浮気をするかもしれませんが、そんなにすぐにはしません。

相手が浮気をしなくなれば、依頼人も探偵に浮気調査をお願いしなくなるので、再度依頼をしません。

また、浮気癖がついている人だった場合は、探偵に証拠を握られ、配偶者にさんざん言われたとしても、すぐに浮気を繰り返します。けれど、息をするように浮気をするのであれば、配偶者の方が次の浮気に関しては探偵に依頼をせずに離婚を選ぶか、この人はこういう人なんだと諦めるかのどちらかを選ぶ可能性が高いので、やはり探偵に依頼をしないのです。

それでも探偵にもう一度依頼をするとしたら、おそらくは2回目の配偶者の浮気の証拠を確実に握って慰謝料を取る場合か、離婚をして別の人と結婚をしたものの、その相手も浮気をした場合ぐらいではないでしょうか。

だから探偵事務所に相談をする人がリピーターになるということが少ないのです。

では、ほとんどの個人が、探偵に依頼をするのが初めてとなると、探偵に相談をするしかないという気持ちになったとしても、どうしたらいいのかがわからないという人が多いでしょう。

だからこそ、探偵に相談をする場合には、どうすればいいのかという記事があるのです。

ここのコラムでも何度か書きましたが、改めてご説明します。

まず、「探偵」と聞くと、探偵事務所、興信所、調査事務所、何でも屋というところが頭に浮かぶかもしれません。

この中で探偵事務所として機能しているのは、探偵事務所と興信所です。調査事務所も探偵が行っているところもありますが、その調査事務所が何の調査を主に対象としているのかを調べる必要があります。

また何でも屋は、探偵事務所とは全く別のものです。何でも屋が行うことは、買い物代行だったり、年配の方のお困りごとの相談を受けていたり、何かのお手伝いをすることです。何でも屋の中には探偵まがいのことも請け負っているところもありますが、それは違法なことですので気を付けて下さい。

探偵業を行うためには、公安に探偵業の届出を提出しなければいけないのですが、何でも屋はそういった届出を出していません。

この届出というのは、探偵業を営む者としては重要なものです。これを出しておらず、探偵事務所の看板を掲げていたり、興信所の看板を掲げていたりする事務所もありますので、そういった事務所と出会った時には、契約をするのをやめましょう。何かトラブルがあった時に、対処しきれなくなる可能性があります。

探偵業の届出は、事務所に行けば必ず目立つ所に張り出されていますし、探偵のホームページにも載せているので、それを見て判断をしましょう。もし相談をしてみようと思った探偵のホームページに探偵業の届出が載っていなければ、相談前に聞くのも良いでしょう。

ごまかしたり、うちはそんなことはしていないと言ったり、あれは特に必要ないんですよと言ってきた場合は、相談をするのをやめた方が安全です。

探偵に相談をしたいという気持ちが高まっている時というのは、追い詰められている状態の人が多いので、目に留まった探偵事務所の下調べもせずに依頼を勢いでしてしまう人も多いのですが、十分に気を付けたほうが、安全です。

探偵業界は危ない組織ではありませんが、中には詐欺まがいのことをしている団体もいれば、違法行為をしている団体、無許可で行っている事務所もあるということだけは、頭のどこかに置いておいた方が良いでしょう。

探偵に依頼することが慣れている人であれば、少し話をしてみて、信頼できるできないの判断ができるかもしれませんが、探偵に会うのが初めてという人には難しいことです。ですので、わかりやすい目印となる物を覚えておくと、簡単に確認ができるので、安心して善良な探偵に依頼をすることができるというわけです。

また探偵事務所に相談をする内容が、大抵は誰にもバレたくないことが多いため、探偵側とトラブルが起きても泣き寝入りしてしまうケースもあります。

ですが、当協会のように探偵に関するトラブルなどの相談窓口があるところもありますし、消費者センターに相談をすることもできます。実際、消費者センターに相談をする人も多いので、探偵に関するトラブルでも受け付けていますから、安心して連絡をしてください。

あと、探偵との間でトラブルになりやすい問題が、解約をする場合です。探偵との契約をする時に、探偵が話していることを適当に聞いていることがあります。探偵に相談をするしかないと追い詰められているので、解約をする可能性については考えていないのでしょう。ですが、人の行動は予測不可能なことが多いものです。探偵との契約に限らず、契約書を結ぶときは、どんな状況であっても、不明点は理解できるまでしつこいぐらいに聞いて、納得してから結ぶようにして下さい。

探偵と契約をして、その日のうちに解約をしたとしても、解約料金をとられることがほとんどで、それに対して消費者センターに相談をする方もいます。けれど、クーリングオフ制度が適用されないため、どうすることもできず不満だけが残ることもあるので、契約は本当に重要です。

探偵に相談をするといは、勢いだけで決めたりはせず、一呼吸を置いて冷静になってから、相談をするようにしましょう。それが探偵への何よりの適切な相談の仕方です。

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